グルジア軍イラク派遣部隊とコルセアM3なお話

今回はイラク派遣時のコルセアM3の使用状況についてサクッとした記事を。


簡単にグルジアのイラク派遣について解説すると…

グルジアは2003年8月から2008年8月までの5年間に第1、2、3歩兵旅団を派遣していました。

本格的な戦闘要員の派遣は2004年からですが、最大時には2300名もの兵士を派遣し、イラクに兵力を派遣した国としては第3位にもなっていました。

さて本題のボディアーマーの話ですが、派遣当初は砂漠地帯向けのボディアーマーをグルジア軍は保有していなかったので、旧式のコルセアMモドキや、アメリカから供給されたUCP IBAを使用していました。

前者はグルジア国内でも2004年の南オセチアクライシス頃を境に姿を消し始め、イラクでもだんだんとほかのアーマーに姿を変えていきました。

逆に後者はマイノリティにはなりつつも後年までちょくちょく姿が見えます。


そんなグルジアですが、コルセアM3は派遣中に採用されたアーマーですので派遣中期あたりから見かけるようになります。

グルジアで採用されたモデルは大型ネックガードとバヨネットが取り付けられ、マガジンポーチが前期型タイプの後期型になります。

当時のコルセアM3の使用例で面白いのが第2歩兵旅団第22軽歩兵大隊所属の兵士が着用しているコルセアM3には左肩部に第22大隊章が縫い付けられています。

これは第22大隊のみの傾向で、他に派遣されていた第1、3歩兵旅団傘下の軽歩兵大隊では見られません。


もう1つの特徴はプレート挿入部のフラップにネームテープを縫い付けている点です。

これも本家ウクライナ軍や国内展開グルジア軍には見られない特徴の1つですね。

おそらくは”海外派遣”という特殊な任務での特別な処置なのではないでしょうか?

この時期には既に2009年頃のアフガン派遣初期にも使われたIBAもある程度は供給されていましたが、イラク撤退まではコルセアM3がマジョリティであり続けました。

コルセアM3後期型も決して入手難易度の易しいものではありませんが、IBAは逆にマガジンポーチが鬼門ですので、多数派でもありますし、前者が軍装ではオススメです。


ちなみに07~08年頃には国内ではマルパッティ迷彩のIBAが主に支給されコルセアM3は旧式ボディアーマーとなってしまいましたが、前者がウッドランドマーパットのコピー品で砂漠地帯では目立ってしまうせいか、まったくイラクには投入されなかったので最期までコルセアM3が主力アーマーでした。

さて、グルジア軍装備のなかでは野戦服がアメリカ製という点でかなり取っ付きやすいイラク派遣ですが、コルセアM3、1着でもネームテープや部隊章を縫い付けるだけでだいぶん”らしく”なってきます。

今回はコルセアM3のみに短い記事でしたが、機会があればイラク派遣装備バイブルや、IBAの装備例、最初期の装備の例とかもご紹介していきたいと思います。

”ぐるじあん”のグルジア趣味日記

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